SF連載中全2話7,788字

水算機

砂原 文月

多鹿市の上下水道局の地下には、一九六九年に造られた水の計算機がある。ガラス管とニードル弁で市の配水管網をまるごと写しとった模型で、いまも毎朝、翌日の水圧を予測している。市の広域統合を前に、計画係の柚木千景はこの機械を数値モデルへ移しかえる仕事を命じられた。図面と機械を突き合わせれば済むはずだった。ところが機械には、図面のどこにもない弁が七つあった。

目次

  1. 1地下二階2026/10/26
  2. 2系統図2026/10/26

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